良い食材を伝える会


中村 辰巳皆さん、安心、安全な食事をしていますか?

「良い食材を伝える会」は、国産の品質が優れ、おいしくて、安全な産物や加工食品を発掘し、日本全体に広く普及させ、次の世代へ伝えていくことを目的としています。

会長である料理研究家 辰巳芳子の「食文化とは、あらゆる文化の母体である。必ず生命を守りうる食材を次の世代に贈っていきたい」という願いに賛同する会員約500名に支えられ、1996年に発足しました。

食の情報を流すニュースレターの発行、「日本の地域食材」の出版、農場での有機野菜栽培体験、地方研修会、また、2005年からは「食材の寺小屋」を開設して、様々な角度からの食の勉強会を月に2~3回実施しています。




「食材の寺小屋」講座レポート   

✤2018年9月4日  「美味しく長持ち、今どきの防災食」 
   

㈱グリーンケミー 沢本哲さん

      

日本列島は今年、本当に災害が多かったですね。先日も大型の台風が日本列島を縦断し、震度7の地震が北海道を襲いました。
災害というと、私などは、まず食料をどうするかということに関心が向きます。9月4日の「寺子屋塾」では災害用の非常食のお話しでした。
講師である沢本さんの会社、グリーンケミーではいろいろな種類の災害食を作っています。昔の非常食の代表と言えば乾パンですが、今はもう乾パンは非常用にも使われていないそうです。理由は、美味しくないし固いからだそうです。固いと高齢者は食べにくいし、非常用でも味が大事なのだそうです。

それでは目下の主流は何かと言いますと、そのまま食べることが出来るレトルトのご飯や、パン、クッキー、あるいは牛丼の素、サンマピリ辛煮などのやはりレトルトのおかずです。
私も少し頂いてみましたが、ご飯はやや柔らかすぎるかな、と感じましたがパンは上々、おかずシリーズは味が濃すぎず薄すぎずで美味しく頂けました。災害用ですから、保存できる期間が5年から7年と大変長く品質が落ちないのだそうです。



レトルト食品とは、プラスチックフィルムなどの機密性を重視した容器に詰めて、加圧加熱、殺菌したものです。
アメリカでは、陸軍の研究部門が缶詰に代わる携帯用の食糧として開発しました。
しかし容器に使った接着剤が、食品医薬品局の許可が下りなかったので、一般保存食としては発売されませんでした。
日本では、この点をクリアして一般向けにレトルト食品が発売されています。ある食品メーカーが1968年に発売したカレーが人気を集めてレトルト食品ブームに拍車をかけたといわれています。
グリーンケミーでは一般向けもありますが、需要はやはり防衛省が多いとのこと。
そして、美味しくて長持ちする日本の災害食は、世界のトップクラスの水準にあると言えそうです。

けれども、大きな災害が起こった時の供給体制にはまだまだ課題はあります。台風や地震の時に、スーパーとかコンビニの棚から食料がなくなって、消費者が列を作っている風景をしばしば見かけます。
沢本さんの会社では柔らかご飯を年間120万食、クッキーを150万食などを生産しています。しかし、内閣府の推定では南海トラフ大地震が起きた時には、災害発生後、3日間で最大3200万食の食料が不足すると言われています。災害食の内容も大事ですし、備蓄や供給の体制をきちんご整備しておくことが必要だと思います。
                                                   寺小屋塾長 中村靖彦




✤2018年8月3日  「トンガの食生活診断 ~日本人への教訓」

              
東京農業大学 杉原たまえさん




世界保健機構(WHO)が調べた肥満上位国にずらりと顔を並べるのは大洋州の国々。 クック諸島、パラオ、ナウル、サモア、トンガ・・・。
上位10ヵ国のうちカタールを除いてすべて大洋州が占めるという。なぜ、こうした国・地域で肥満が目立つのか。 南太平洋に浮かぶトンガ王国を例に、経済的状況なども交えて解説してくれた。 背景にあるのはイモ類と魚を中心にした伝統的な食生活から、パンやコンビーフ、羊の脂肉など輸入食材を使った食事への転換だという。 
食パン1斤の中をくりぬきバターを丸のまま入れて食べる・・・・。 それを支えているのはニュージーランドからの輸入品だ。 日本向け輸出を狙ったカボチャバブルの崩壊で負債を抱えているにもかかわらず、在来の食資源を捨て輸入食材に頼る。 
杉原教授たちはこうした状況を改善しようと、国際協力機構(JICA)のプロジェクトで在来のブレッドフルーツの再活用に取り組でいる。 
同じような状況が実は日本でも起きているという。 スパム(カロリーの高い肉の加工品)など米軍の食材の影響で、急激に長寿県の座を滑り落ちている沖縄だ。 どうすればいいか。 一度知った
「蜜」の味は忘れられない。
私たち1人ひとりが考えていかなくてはいけない問題だろう。




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「食材の寺小屋」 特別企画出前授業とセミナー(この講座は終了しました)

「東日本大震災・復興支援プロジェクト」


 あの日の揺れを憶えていますか? 2011年3月11日、午後2時46分、東日本の各地を襲った大地震。これまで経験したことがない揺れと建物の倒壊。そして大津波。緊急のテレビ放送から流れる、津波の高さ15メートルとか20メートルといった数字に、私たちは息をのみました。家や車が流される、信じられない風景が茶の間に飛び込んで来ました。

2018 東日本大震災復興支援 津波被害写真1 2018 東日本大震災復興支援 津波被害写真2

 あの日から間もなく7年です。
 「食材の寺小屋」ではこれまでも折にふれて、この大災害の実態や復興の姿について勉強を重ねてきました。そして今度7年という節目の時を迎えて復興を支援するプログラムを実施します。
 

1.復興途上の村を訪ねる=2018年2月7日(水) ―― 福島県飯舘村への出前授業
東京電力福島第一原子力発電所は、大津波によって原子炉がメルトダウンした結果放射能が飛び散り、近くの市町村に大きな被害をもたらしました。福島県飯舘村は全村避難を余儀なくされた村の一つです。
村役場は2016年7月、村民全ては2017年3月31日に避難解除となりました。
村のあちこちに、汚染物質を密閉したフレコンバッグが積んであります。
災害発生当時の村の人口は6,000人、現在帰ってきた人は500人です。

2018東日本大震災復興支援 津波被害写真3 2018東日本大震災復興支援 津波被害写真4

 しかし、コメ作りを再開しようとしている農家もあらわれて、全量検査をした安全なコメを出荷する意欲を示す人たちが増えています。風評被害をどう克服 するかが、大きな課題でしょう。
この飯舘村を訪ねます。菅野典雄村長をはじめ、地域の人たちと交流し、意見交換をして皆さんを励ますつもりです。
 

2.知って食べることが復興につながる。―― フォーラム「三陸の魚資源を学ぶ」=2018年3月6日(火)
 会場 : 服部栄養学園  渋谷区千駄ヶ谷5-24-4/入場無料
 講師 : 畠山重篤さん 宮城県牡蠣養殖漁業者「私は再び牡蠣に生きる」
     2018東日本大震災復興支援 畠山氏写真

 講師 : 上田勝彦さん ウエカツ水産 代表取締役「三陸では、いまこの魚が面白い」
     2018東日本大震災復興支援 上田氏写真

 津波によって大きな被害をこうむったのは三陸の漁場です。多くの漁場では、放射能汚染の心配から魚を取ることが出来ず、むなしい何年かを過ごして来ました。牡蠣漁業者の畠山さんも、壊滅的な打撃を受けました。
 しかし海の汚染は解消され、牡蠣の養殖はかつての豊かさを取り戻しつつあります。「森は海の恋人」の著書にもあるように、森と海、全体の環境と生態系を大事にする畠山さんの気持ちが復興を支えているとも言えるでしょう。
 フォーラムはまず、畠山さんに打撃から立ち直った道筋と、現在の養殖業についてお話しして頂きます。
 そして、次は水産庁OBで、現在は魚についての知識や扱い方を、日本各地で広めるお仕事をしておられる上田さんです。三陸の魚で、この冬の季節の旬はどんなものがあるか、実物を見ながら、さばき方、美味しい食べ方の実演もしていただきます。
 

平成29年12月26日 NPO法人良い食材を伝える会 代表理事 中村 靖彦 

 会員以外の方でもご参加頂けます。是非、足をお運びください。
 お問い合わせ NPO法人良い食材を伝える会 事務局まで
        電話03-3423-6080 FAX 03-3423-6085
        e-mail info@yoishoku.com
 

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