中村靖彦コーナー

  nakamura.jpg「消費者庁以前の問題だと思います」

良い食材を伝える会  代表理事 中村靖彦

 

船場吉兆の事件には驚きましたね。客が食べ残した料理を使い回ししていた、例の事件です。このところ、食品偽装はいろいろありました。でも、期限表示の違反などは、いけないことだけど、すぐ誰かがお腹をこわすといった事件ではなかった。でも、料理の使い回しは、いくら手をつけずに綺麗に残っていたといっても、埃とか客の唾くらいは飛んでいるでしょうし、衛生面でも危ない。保健所が立ち入り検査をしたのは当然です。

 

第一、もう一度焼き直して別の客に出すなど、料理人の誇りはどこへ行ったのか。そして、このような行為をじーっと見ていて、我慢していたであろう従業員の顔が目に浮かぶ。耐えきれなくなって、外部へ訴え出たのだろうけれど、外食産業の荒涼とした内側を見る思いがします。味の良さ、美しさなど日本料理を扱う繊細な技術と感覚どころか、モラルは崩壊しています。

 

立派な外食はもちろんたくさんあるでしょう。これは稀な例だと思いたいが、"他にも?"と疑い深くなる気持ちを抑えることができない。消費者庁を福田総理が考えて、具体化しようとしています。結構だと思いますが、それ以前の問題があるようですね。

 

今後、食と農についての私の思いを、ホームページの中村靖彦コーナーに発信していきます。
混沌とした現代へのメッセージとして読んで下さい。